カンボジアにおいて、すでに事業をやってる人間にマイクロファイナンスが融資を行うと、事業の拡張に有効に使ってくれる割合が多いのだが、そうでない人間にマイクロファイナンスが融資を行うと、ただ消費に使われてしまって、何ら貧困脱出に寄与しておらず、しかも後者の人間に対してはえてして金利も高い、という研究結果がカンボジアの研究者たちによって発表された。
マイクロファイナンスとは本来、共同体を媒介して事業性資金を融資する事でうまく回るしくみだと広く理解されているが、この研究によれば、カンボジアにおけるマイクロファイナンスは、共同体を介さずに単に家族や個人にカネを貸したり、事業性資金ではなくても単にカネを融資していたりするわけで、であるならばもはや、日本でいうところのサラリーマン金融にかぎりなく近い存在ととらえるほうが実態に即しているのではないか、という認識もいずれ出てくる可能性があるだろう。
http://www.phnompenhpost.com/national/mfi-loans-do-little-help-poor-study-finds
というか、そもそもまっとうなマイクロファイナンスなら仕事がないという時点で融資はしません。ライセンスのあるマイクロは中央銀行の監査があるし、ライセンスのない援助事業としてやっているNGOもなおのこと「仕事ができたら貸してあげるね」とするはずですので、無職の人はマイクロファイナンスの定義から外れる闇金=最初から返済不能を狙って財産を召し上げるのが目的のところからしか借りられません。つまりこの研究自体最初から意味がないもので、研究機関のマスターベーションでしかないということになると思われます。
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